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レコード復活待望論

最近の音楽業界ってCDが売れないらしいですね。
レコードからCDに替わった頃に、このことをふと感じました。
僕がCDプレイヤーを手に入れたのが高2だから86年です。


えっ?予知能力があるのかって?
だったらよかったんですけどね、
単に購入したCDのジャケットや歌詞カードを見て、
味気なさを感じただけのことなんです。
コンパクトディスクですからね、
当時の男子にしてみれば、
コンパクトなんていう単語を聞いても、
テクマクマヤコンくらいしか連想できなかった。


不謹慎だし、やったことないけど、
僕がCDなるものをはじめてみたとき、
「万引きし放題やん!」って思いました。
聴くときだって、片手でポン。
曲の頭出しだって、1曲目から10曲目までだってワンタッチ。
裏返す必要すらなくなった。
お手軽すぎやしませんか?って、
何しろそれまではレコード、LP盤の時代、
こいつらには圧倒的な存在感がありました。


LPレコードって、店で買うときに、
店員がいったんレコードを出して、
傷がないかとか確認してくれたでしょ。
なんかこっちも息を飲む瞬間っていうか、
こっちも2800円とか大枚をはたいている気分なもので、
なんとなく緊張したものです。
それが今ではレコード屋に行かなくても、クリックひとつで買える。
さらにダウンロードで購入?
これに関しては、僕はさっぱりピンときていないのですが、
CDが台頭した頃から僕はこの現状を危惧していたんです。


僕はかつてレコード(レコード屋の袋)は、
流行に左右されない普遍的なファッションの一部だったと思うんです。
レコードを買って小脇に抱える姿だけで、
さまざまなドラマが生まれたのです。


たとえば電車の中で見かける
「可愛いお姉さんwithレコード袋」という組み合わせ。
これはインパクト大ですよ。
今なら南海高野線で蓬莱の豚まんの匂いを漂わすくらいの存在感。
で、窓の映るお姉さんをチラチラと眺めながら、
「あの人は何を買ったんだろう?趣味が合うといいな」と、
当時の僕はムフフな妄想を勝手に抱いたものです。
まあ、マセたうえに四六時中、飢えてましたからね。


その逆もしかり。
「自分withレコード袋」という組み合わせだって、
可愛いお姉さんに「あの子と音楽の趣味が合うといいわ、ウッフン」と、
思われているかもしれない、
いや、絶対思われているに違いないと都合よく考えていた思春期。


実際のところは、たまたま同車していた中学時代の男友達に、
「何、買うてん?今度ダビングしてや!」と言われる毎度の展開。
レコード袋を持っていると、
なぜかたまたま中学時代の友達に逢うんです。
不思議だったなぁ。


おっと話が飛んだ。
お姉さん、そうお姉さんですよ。
髪の毛サラサラの女子大生風だったら彩恵津子とか聴いてるのかな、
OL風だったら、AORとか聴いているかもしれない。
そんなふうに妄想できた当時の僕はシアワセだった。


今じゃみんなスマホでしょ、
不慣れな人なんか「くの一が手裏剣飛ばしている」みたいに、
シュッシュ、シュッシュ。
面と向かってしまうと、身の危険を感じて、
忍法変り身の術で、丸太に変身しなければ!
レコード袋小脇に格好よくさっそうと歩くべき姿が、
スマホいじりながら、ふらふらと頭突きの姿勢で突っ込んでくる
妖怪ストレートネック。
他人のメシの画像を、感嘆文つきで「いいね」と羨ましがってる。
どれだけ他人のものがうらやましい年頃やねん!この食いしん坊!


おっと話が飛んだ。
お姉さんちゃう、レコードの話やがな。


ミックがチャック・ベリーやマディ・ウォーターズのレコードを持って
汽車に乗っていなければ、ローリング・ストーンズは存在していない。
たまたま子供の頃からの顔見知りだったキースが、
「お前、何、聴いてんねん?」ってミックに話しかけたから、
今のローリング・ストーンズがある。
もしこれがCDだったら、カバンの中で気づかれていなかっただろうし、
スマホをいじっくっていたら、お互いの存在すら気づいていないはずだ。
レコードの存在感って、そのくらいすごいものなんです。


とにかく若者を中心にレコード文化が復活して欲しい。
さすがに46歳のおっさんが、
お姉さんにムフムフ妄想を抱くと犯罪になりかねないけど、
若者たちにオススメのレコードはたくさん教えてやれると思う。


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