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帰ってきたキースさん

 
僕が高校生の頃、某楽器店の掲示板で募集した、
ローリング・ストーンズのコピーバンド。
集まってきたのはみんな僕より年上の社会人、
だけど、今から思えばどうしようもない人たちだった。
http://ariga-to-ne.jugem.jp/?eid=439  
 
   
現在、43歳の僕からみれば、
20代後半なんてまだまだ「ヤング」なんだけど、
当時の20代後半はけっこう老けている人が多かった。
  
  
しかし、たとえば僕が生まれ育った「あびこ道商店街」も、
当時は「世界」そのもののように感じていたんだけど、
大人になって戻ってみたら、
現実にはとてもこじんまりしているのと一緒で、
バンドメンバーのキースさんやワイマンさん、チャーリーさんも、
きっとケツの青い若造だったに違いない。
 
 
バンドをはじめて数か月、
キースさんが「就職の面接」に出かけた。
背広を着て、髪を整えて、
欠けた前歯に差し歯を入れたキースさんと、
河内長野駅のホームでばったり。
 
 
親戚の知り合いの会社で、臨時採用の面接を受ける。
面接は形式だけだから、ほぼ採用だとキースさんは言った。
   
  
「だけどよ、こんな恰好するようになったら、オレも終わりや」
マルボロの煙を燻らせながら、キースさんは言う。
僕は無性にさびしくなって、
「何をいうんですか、
ワイマンさんなんて普段着がビジネススーツですよ!」って慰めたり、
背広って実はもっとも機能的な服装で、
探検家のユニフォームみたいなものだとか、
いろいろマメ知識をまくしたてた。
  
  
キースさんは「フッ」と笑って、
「これからはオマエみたいな若者がロックし続けてくれ」
なんて言いながら、
ガシャコン!と自動販売機で缶コーヒー、
しかもホットを買ってくれた。
高校生の僕にとって「缶コーヒーのチョイス」が「大人」だった。
まあ、ホットなんていうけど、当時の自販機なんて、
「あたたか〜い」と「つめた〜い」のジャンル分けで、
気取るほどのものではないんだけど。
  
  
「バンド、続けますよね」
恐るおそる、僕はキースさんに確認した。
「まあ、当面は今のまま続けるけどな・・・」
「はあ」
「そのうちオレが出世して、お偉方と付き合うようになったら、バンドも終わりやな」
という返答をきいて、僕は安心した。
まず「ない」と確信していたからだ。
 
 
やがて電車がやってきた。
キースさんは僕の方を一度も振り返らず、電車にのった。
後姿でこちらに親指をたてて。
(やめてくれ、恥ずかしい)
  
  
扉が閉まる。
ゆっくりと電車は動き出す。
僕もその場を立ち去ろうとして、
ベンチに置き忘れたキースさんの大判封筒に気づいた。
感電でもしながら書いたような個性的な字で、
「りれき証ざい中」と記されていた。
 
 
履歴書は忘れたけれど、仕事は採用になった。
1週間ほど通って、キースさんは元のキースさんに戻った。
「歓迎会」のカラオケスナックで、
酔っぱらった上司がやたらとからんできて、、
「よく動く口だなあ」と、黙って眺めていたけど、
だんだん飽きてきたところで、
上司の額でタバコをもみ消して店を出たそうだ。
It's Only Rock'n Roll!
  
  
若い頃は「カッコええなぁ」って感動したんだけど、
大人になって冷静に考えたら、
やはりどうしようもないヤツですね、キースさん。
  
  

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カガヤケイノチ

 
ライブでF.A.P.P.を聴いた皆さん、
ライブバージョンでは、歌詞が一部違うのは、
ちゃんと気づきましたか?    
「複雑すぎるよ 当然♪」のところ、
映画「幸福のスイッチ」の和歌山、田辺訛りかと思ったら、
あかんでん!(なんのこっちゃ)
   
    
セットリストの選曲は、
ジュリーが今一番歌いたいうた。
こらからも僕は、
ヒット曲や有名な曲より、
澤田さんご本人がオーディエンスに届けたい曲を希望。
スラスラと出てくる昔の歌詞よりも、
エネルギッシュなパワーが溢れているから。
 
  
鉄人バンドのカッコいい演奏やアレンジ、
たとえば「気になるお前」の
下山さん〜泰輝さん〜柴山さんのソロとか、
客席で鳥肌たてて聴いている僕たち親子がいること、
沢田研二&鉄人バンドのライブパフォーマンスに元気づけられ、
心から感動しているファンもいることを、
澤田さんに届けたい気持ちでいっぱいです。
   
  
MC中の、ある発言に対する客席の拍手、
僕はもちろん少数派で、
近頃めっきり肩身が狭くなった気がするんだけど、
料理に例えたら、
「おせち料理」の定番よりも、
「お誕生日会の御馳走」のほうが僕はワクワクします。
(読んでいる人は何のことやら分からないでしょうが)
  
  
お正月は「おせち料理」じゃないと気分じゃないし、
雰囲気を楽しむために、
「定番」というのも嫌いじゃないんですが、
金時人参とか、くわいとか、どこが美味いか分からない。
ふーん、って飲みこむだけ。
数の子なんて、お酒の味が変わるんで僕は箸をつけない。
(ワインと数の子の組み合わせは
もっと大変みたいです/探偵ナイトスクープ)
   
   
「お誕生日会の御馳走」のほうが、
作り手の愛情や意志を感じるんだな。
相手のことを思いながら、好物を作るんだもの。
  
   
分かりにくいことを、下手な例えで書いているから、
自分でもわけがわからなくなってきたけど、
兎にも角にも、
「ライブのセットリストはジュリー本人が選んでいる」ということ、
そこが僕にとって一番大事なんです。
要約すればそれだけ、でした。
   
   
コンセプトは「夏あれこれ」。
ドリフ大爆笑かい!
part2は残暑の中で聴くんだな、
暑苦しいな、いや、熱いぜ!
その頃は大阪も計画停電を経験済みなんだな。
   
   
カガヤケイノチ、夏・編。
6月の風にゆれて〜明日は晴れる。
地固めのように、ジュリーと鉄人バンドは、
各地のライブ会場に、
生命の尊さや、慈愛の思いが詰まった楽曲を届けている。
    
          
Keep on running STEPPIN’ STONES が、
シンガー、沢田研二のスタイルだ。
懐メロ歌手になど、絶対にならないのだ。
   
    
坂本龍一みたいにデモには参加しない。
ライブ会場に集まってくれたオーディエンスに向かって、
祈りを込めて歌うだけ。
キリギリスの歌は、僕には届きました。
僕の仲間たちにも届いていると思います。
カガヤケイノチ、トワニトワニト
 
 

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7/5 グランキューブ大阪
 
昨日、グランキューブ大阪、行ってきました。
沢田研二LIVE2012、3月8日の雲〜カガヤケイノチ。
 
 
いや〜よかった。
澤田さんと鉄人バンドのライブ。
ゲストもないし、
セットリストも澤田さんが今、一番歌いたいうた。
 
  
ワイルドワンズやタイガースって、
確かに盆と正月が一度にきたような賑わいなんだけど、
僕はソロになってからのジュリーファンだし、
柴山さんがギターヒーローだし、
下山さんのギターもカッコいいし、
鉄人バンドファンの僕にとっては、
最新の沢田研二&鉄人バンドの音楽に直接触れられることは、
最高なんです。
   
  
澤田さんも、曲が終わるたびに、
「鉄人バンド!」ってバンドを紹介した。
その素晴らしい演奏に、
オーディエンスである僕も応えたい。
精一杯、拍手を送ることしかできないけれど。
  
  
「3月8日の雲」の4曲は、鉄人バンドのメンバーが曲を書き、
そのメロディーに澤田さんが詞をのせた。
レコーディングも、アレンジも、
全部、沢田研二&鉄人バンド。
ライブで演奏されたその4曲は、
せつなくて、悲しくて、重たくて、優しい。
「きっとジョン・レノンが生きていたら、
こういう歌を作っただろうと思う」って、
以前このブログに書きましたが、
こうして生で聴いたこの4曲に、
圧倒され、肺腑をえぐられ、そして優しさをもらった。
  
  
♪笑顔で ララララララ カガヤケイノチ
 寡黙に ララララララ カガヤケイノチ
 トワニトワニト♪
 
  
斬新な「SPLEEN」ではじまり、「明日は晴れる」まで、
ドラマチックでハートフルな音楽が続いた。
とくに後半の怒涛のたたみこみ、
ラジカルヒストリー
〜気になるお前
〜時計/夏がいく
〜サーモスタットな夏、の流れがたまらん!
演奏がカッコよすぎる!
  
  
とくにラジカルヒストリー〜気になるお前の柴山さんのギター、
全身にさーっと鳥肌がたちました。
まだ体験されていない人は、ぜひライブで!
   
  
アンコールで出てきてからの澤田さんのMCもよかった。
笑いが絶えないお話だったけど、
「沢田研二の流儀」にはいつも感銘を受ける。
個人的にちょっと落ち込んでいる時期なんだけど、
パワーをたっぷりもらえました。
僕も沢田研二的、いわゆるJULIEIZMにこだわって、
苦難を乗り越えていきたいと思います。
  
   
僕は次回は早くもpart-2、
9月17日のラブリーホールです。
チケットはまだ届かないけど、当選しているだろうか。
親子3人分のチケットを申し込むと、
けっこう座席が残念なんだけど、
どんな席でも家族で観るのはいいもので、
気分よくライブに行けるよう、父ちゃんがんばるよ! 
みんなもがんばって! 
 
  
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