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ストレイキャッツ「涙のラナウェイ・ボーイ」

昨日の「猫のはなし」に続き、
今日は「はぐれ猫のはなし」をします。


59年製のGRETSCH6120、
アップライトのベース、
スタンディング・ドラムのトリオ編成、
ネオロカビリーの創始者、ストレイ・キャッツだ。


中でも1981年の「涙のラナウェイ・ボーイ」は名盤中の名盤。
「ロック・タウンは恋の街(Rock This Town)」は、
今も僕の「お気に入りギター洋楽」のひとつで、
ときどきウォーミングアップで弾いています。


中学生になった僕が本格的に洋楽デビューした頃なので、
鮮烈に印象に残っているんです。
とにかく片っ端からFM番組を録音して、
洋楽を渇望していた僕でしたが、
そこに飛び込んできた懐かしくて新しいサウンド。
とにかくカッコいいんです。


何より「S/T/R/I/P/P/E/R」の年ですからね。
ストレイ・キャッツに飛びつくことは必至。
「S/T/R/I/P/P/E/R」にはロックパイルのビリー・ブレムナーが参加、
そして「涙のラナウェイ・ボーイ」は、
同じくロックパイルのデイヴ・エドモンズがプロデュース。
「ランブル・イン・ブライトン」と「ストリッパー」が似てるとか、
いろいろ妄想をふくらまして聴きました。


ストレイ・キャッツはアメリカのバンドなんだけど、
アメリカはその頃ディスコ全盛で、
こりゃ受け入れられそうにないなと、
英国に渡って活動をはじめました。
若さゆえの原動力ですね。
「Coolかそうでないか」で物事を判断してた、と、
ドラムのスリム・ジム・ファントムは語っています。


英国はパブロック〜パンクの流れで、
エルヴィス・コステロの前座をやったりして、
噂はたちまち広がった。
ストーンズの面々やジェフ・ベックなんかも、
彼らの演奏を観に来たんだって。
特にキースはジーン・ビンセントやエディ・コクランが好きですからね。
50’s、ロカビリーの王道+パンクロックの勢い、
英国の空気がばっちりハマったんでしょう。


そして前述のデイヴ・エドモンズの目に止まり、
レコード作ることになったんですけど、
デイヴ・エドモンズのすごいところは、
ロカビリーという古めかしいサウンドを、
最新の機器を駆使してレコーディングしたことです。
これが「ストレイ・キャッツ」の音になった。


疾走感やパワーは申し分ないけど、
繊細な部分はより繊細。
ギター弾きにとったらテクニックの宝庫ですけど、
歪みを使ってないから完コピの難易度はかなり高め。
しかも歌もうまい。
僕は高3の文化祭でストレイ・キャッツを演奏したけど、
無謀だったと反省しています。


「ロック・タウンは恋の街」のエンディング、
ドラムのリムショットのミスで1発スネアが叩けてない。
1発だけ「タン!」ではなく「カッ!」と鳴っているんだけど、
そのアクシデントもカッコよさのうち。
ちなみにジュリーの「ストリッパー」にも同じような部分があるけど、
あれはスティックでしょうか。


また「気取りやキャット(Stray Cat Strut)」の
鋭いギターの切り込み方には、今も鳥肌モノです。


ジョン・レノンが凶弾に倒れた翌年に、
「涙のラナウェイ・ボーイ」はやってきた。
音楽の流行なんていうのも「時代はめぐる」んだけど、
それはらせん状に未来に向かっているという手ごたえ。
ストレイ・キャッツを聴くたび、そう思います。





 

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