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「サイドマン」を観て

先日、アマプラで「サイドマン-スターを輝かせた男たち」というドキュメント映画を観て涙が止まらなくなった。

ブルースの大御所、マディ•ウォーターズのバンドに在籍していたピアノのパイントップ•パーキンスとドラムのウィリー•ビッグ•アイズ•スミス、そしてハウリン•ウルフのバックギタリスト、ヒューバート•サムリンの3名の人生に焦点を当てたドキュメンタリー。

まず皆さんに説明しておくと、マディ•ウォーターズとハウリン•ウルフというのは、「シカゴブルース」の二大巨匠にして、「チェスレーベル」の二枚看板。チェスは他にもボ•ディドリーやチャック•ベリーなども在籍していたロックンロールの礎となるレコード会社だ。

それまでのブルースって戦前ブルースとかカントリーブルースといって、アコースティックギターを使って、時には路上で演奏していたんだけど(ロバート•ジョンソン、チャーリー•パットン、ブラインド•レモン•ジェファーソンらが有名)、マディやウルフはアンプに繋がったエレキギターやアンプリファイドされたブルースハープを使ってそれらのスタイルを継承。ピアノ、ベース、ドラムを加え、今では当たり前、皆さんのよく知る「バンド」という形態を編成した第一人者たちだ。

そのチェスレーベルのブルースにハマったのがイギリスのガキども、ストーンズやアニマルズやヤードバーズ、もちろんビートルズも彼らの音楽に夢中になり、それをいかに完コピするか、最大限の敬意を払って演奏し、彼らをイギリスに迎え一緒にレコーディングやセッションを重ねて、逆輸入というカタチでアメリカの若者にも浸透していったのです。

我が国では、そんなイギリスのバンドに憧れてザ•タイガースやテンプターズやゴールデン•カップスなどが登場。つまりタイガースの師匠をローリング•ストーンズやアニマルズだとすると、マディやウルフは大師匠に当たるのだとイメージしてください。

しかしこの両巨匠ならびにポピュラー音楽で名を馳せた人たちをバックで支えたサイドマンって、バンドや楽器をやっている人は別として、広くオーディエンスから注目されることはまずない。ポピュラー音楽はあくまで「歌」がメインであり、人々の耳は「歌」の旋律を追うからね。いくらいい演奏をしたところで、これはいかんともし難い現実だ。

だけど僕がかつてブルースギターをはじめたとき、先輩たちからヒューバート•サムリンやロバート•Jr•ロックウッド、エディ•テイラーなど、サイドマンのプレイスタイルをよく聴いて練習するようにと言われた。有名な三大キングとかレイヴォーンを真似るより、バックミュージシャンの職人芸をマスターしなければ、バンドじゃ重宝がられないと。

彼らの演奏は「ワシが!ワシが!」と常に前にしゃしゃり出てくるものではなく、かといっておとなしく単調なコードを弾いているわけでもない。フロントマンのプレイによりスリルが増すように、出たり退いたり、効果的な演奏し、ときにはフロントマンの背中を押す。僕はこれがカッコよくてたまらない。だからスティーブ•クロッパーのプレイも大好きなのです。

悲しいことに、やがて偉大すぎるフロントマンを失ったサイドマンは、とてつもない落差を体験することになることが多い。まわりからの畏敬の念が大きすぎて、なかなか次のステップに進むことが難しかったようだ。2011年、ヒューバート•サムリンが80歳で亡くなったとき、葬儀代はミックとキースが出したらしい。

僕はバンドサウンドを愛する者として、やはりサイドマン、そしてそのまた奥にいるサイド&サイドマンのこと、あるいはさらにサイド&サイド&サイドマンたちのことをリスペクトし続けたいと思う。バンドのグルーヴは、そういう人たちの弛まぬ研鑽の上に成り立っているからだ。

ところで、ハウリン•ウルフとヒューバート•サムリンの血を分け合ったような絶妙のプレイを聴くたび、僕はジュリーと柴山さんのグルーヴを連想してしまいます。

例えばジュリーが「時の過ぎゆくままに」をライブで歌うたび、あのリードギターを地球上であれほど弾けるギタリストが他にいますかって!僕もずっとずっと長年に渡って柴山さんのプレイを練習しているんだけど、あのようには弾けない。

チョークアップとチョークダウンの間、溜め、たたみ込み•••。分からん人には違いなんて分からないんだろうし、僕の拙い文章力で伝えられっこないんだけど、聴くたびに鳥肌が止まらないのです。

この記事を読んで、ブルースに興味が出た人は、ハウリン•ウルフの62年のサードアルバム、通称「ロッキン•チェア」なんかを聴いて欲しいな。

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ライトニン・ホプキンス

   
テキサスブルースといえば、
サングラスと葉巻がトレードマークの
人呼んで「テキサスの不良おやじ」。
デッヘッヘ・・・と不敵な笑い声がイカす、
ドスの効いたブルースマン、
ライトニン・ホプキンス。
実にキマってます。
  
  
若い頃、ケンカが原因で刑務所に服役経験あり。
宿舎では鎖で足を繋がれていたそうで、
その痕がずっと残っていたそうです。
  
  
本名はサミュエル・ホプキンス。
芸名に「ライトニン(稲妻)」とつけるところが、
このおっさんのおっさんたる所以というか、
100枚相当のアルバムをレコーディングしてきた、
テキサス、いやブルース界で唯一無二の存在。
  
  
なにしろレコーディングもおっさんの気分次第で
即興でやってしまうそうで、
豊富すぎる人生経験、そこで得たある種の悟り、
ブルースを背負って生きたライトニンのリアルな肉声が、
多くのブルースファンを魅了してやまない。
  
  
なかでも「マストアイテム」と評価される「MOJO HAND」は、
音楽を愛する人なら一聴の価値はあると思います。
まずジャケットのインパクトたるや、
なんか赤い壁を右拳で突き破っている。
こんなジャケット見たことない。
でも、まさに一撃必殺のハートブレイクショットなんです。
  
  
レコード盤に針を落としたとたん、ライトニンの世界にどっぷりハマります。
ギタープレイはオーソドックスかつワン・アンド・オンリー。
意味不明な説明だと思うけど、聴けば分かるはず。
基本はローコードで、たいして難しいことは弾いていない。
おそらくコピーするのも、みんな簡単だと思うんだけど、
でもマネできないんです。
いや、レコーディングのサポートは大変だったろうな、って、
メンバーに同情してしまうくらいの「あるがまま」の演奏。
これぞブルースっていう感じです。
  
  
「ライトニン・ホプキンスのブルース人生」という映像もオススメ。
まずこのジャケットのおっさんの髪型だけでもインパクトがあるっちゅうに、
本編でブルースをかき鳴らす姿に、
真のブルースマンの姿を見ることができます。
   
  
身近に存在したら、おそらくあまり親しくなれないんだろうけど、
非凡さは誰もが認める存在。
僕もこういったクソジジィになりたいと思うのは、
おっさんが「あるがまま」のブルースマンだからです。 
 
 
    
 

   

 

 

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三大キング

 
3大キングってご存知ですか?
  
  
エリック・クラプトン、ジェフ・ベック、ジミー・ペイジ、
っていうのは3大ギタリストですが、
彼らにも影響を受けまくったギタリストがいるわけです。
3大キングとは、
  
  
B.B.キング、
アルバート・キング、
フレディ・キングの3大御所。
まさに王様ですな。
ちなみに演歌の王様は「殿さまキングス」(どんだけ偉いねん!)
 
  
  

B.B.キング。
今なお現役で君臨するブルースの王様、
ロック界の殿堂入りはもちろん、米国の人間国宝に選ばれています。
ゴスペルの影響が色濃いパワフルなボーカル、
愛機ルシールを使い奏でるスクィーズギターの音色はワンアンドオンリー。
ルート音を高音でキーン!と弾き、ソロに入るところは、
たまらなくスリリングです。
映画「ブルース・ブラザース2000」にも出演、
クラプトンと「Riding With the King」を共作したり、
1980年代にはU2と共演など、
ロック界からもリスペクトされている1925年生まれ。
「ライブ・アット・リーガル」はブルースギタリストのマストレコードです。
 
 
  
  
アルバート・キング。
フライングVギター、ルーシーが彼のトレードマーク。
スタックス時代のアルバム、むっちゃカッコいい。
有名な「Born Under A Bad Sign(悪い星の下に)」や、
「I'll Play The Blues For You」など、
ファンキーでソウルフルでブルージーでクール。
 
ちなみにD.ボウイの「レッツ・ダンス」のエンディングで聞こえるキターソロ、
「誰だ、このアルバート・キングは!」とブルース界から注目を浴びたのが、
無名時代のスティーヴィー・レイ・ヴォーン。
アルバート・キングは左利きなんだけど
右利き用のチューニングのままギターを弾いていて、
通常チョーキングはチョークアップっていって弦を持ち上げるんだけど、
アルバート・キングの場合はチョークダウンになる。
そのためか、チョーキングの音の上げ幅が尋常じゃない。
5フレットを押さえて12フレット並みの高音を出すとか出さないとか。
とにかくカッコいいからぜひ聴いて欲しいです。
 
 
 
  
フレディ・キング。
僕はクラプトンが一番影響を受けているのがこの人だと思います。
怒涛のギター弾きといいますか、パワーがほとばしっています。
インスト、歌モノ、なんでもござれですが、
踊れる曲はより踊れるように、
泣かせる曲はより泣かせるように、
全身から生命力がみなぎる汗だくの姿が目に浮かぶ。
42歳で肝臓をやられて亡くなりましたが、
(他人事じゃないゾ、僕・・・)
この人も弾きつくして死んでいったんではないでしょうか。
ストラップを右肩にかけて、(ブルースマンはこのスタイルが多い)、
ギターのボディが隠れてしまうような大きな手で、
変幻自在にギターを弾く。
人差し指と中指にフィンガーピック、親指にサムピック。
前の2人は「BB節」や「アルバート節」のような
ワンアンドオンリーのフレーズを弾くギタリストなんですが、
フレディ・キングはオールマイティーで激情型のソロを弾く。
なんか「ブルースはこうやって弾け」みたいな感じが一番強い。
「Have You Ever Loved A Woman」、
「Hide Away」など有名ですが、
僕は特に「Someday After a While」が好きです。
 
 

 

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シカゴ・ブルース!
 
シカゴ・ブルース!
ロバート・ジョンソンの影響を受けたマディ・ウォーターズが、
1953年、ギター、ベース、ドラム、ピアノ、ハーモニカの編成で、
バンドを創めた。
   
  
ついにギターをアンプに突っ込みましたか!
マディ以前にもモダンギターの父、T-ボーン・ウォーカーとか、
エレキを弾くブルースマンはいたけど、
やっぱりマディ・バンドこそが、
僕らが知っているロックバンドの編成の原型だといえます。
  
  
リトル・ウォルターのブルースハープが
圧巻の存在感をみせるドスの効いたブルース。
マディさんもきっとハードロックが大好きなんだと思う。
アンプリファイドされたハープの役割は、ハードロックのギターリフ。
  
  
とにかくマディさんのバンドが発する音はすんげーエロい。
エロでできていると思う。
ハープ、ギターはもちろんのこと、
マディ・バンドの骨子となるオーティス・スパンのピアノ、
ウイリー・ディクソンのベースもヤバくないすかぁ?
ちなみにローリング・ストーンズのバンド名は、
マディ・ウォーターズの曲のタイトルからきています。



     
で、50年代も後半になると、若手が育ってくるわけです。
花の中三娘ならぬ、シカゴブルースの御三家、
バディ・ガイ、
オーティス・ラッシュ、
そしてマジック・サムの登場です。
バンドにおけるエレキギターの花形復権とでもいうか、
弾きまくり、聴かせまくりのブルースギター時代の幕開けです。
  
  
バディ・ガイのスクィーズギター、
オーティス・ラッシュのタメと畳み込みの効いたギター、
もうゾクゾクもんです。
聴いてる僕の顔も、
彼らのチョーキングのたびにきゅーっと引きつる。
   
   
中でもマジック・サムの芸達者なギターは、
ロバート・ジョンソンやマディ譲りの泥臭さと、
洗練されたテイストが同居し、
さらにサイケなトレモロサウンド、そしてボーカルのカッコよさ、
どれを切っても僕のアイドルです。
アルバム「West Side Soul」、
セカンドアルバムの「Black Magic」、ライブ盤の「Magic Sam Live」、
未発表ライブ音源「Rockin' Wild in Chicago」、
この4点セットは子々孫々伝えていきたいと思っているくらいです。
 
   
   

オーティス・ラッシュの曲は
多くのロックギタリストからカバーされているし、
ブルースを紹介するのに何か一曲と訊かれたら、
迷いもなく彼の「So Many Roads」を推します。
バディ・ガイは今なお現役バリバリで活動中、
キング・オブ・のけぞりギター!
そういえばストーンズの「シャイン・ア・ライト」にも出ていました。
余談ですが、
バディとジュニア・ウェルズの「Messin' With The Kids」は、
別人バンドのレパートリーでもあります。
  


  
  
シカゴ・ブルースは他にも、
ハウリン・ウルフ、
エルモア・ジェイムス、
サニー・ボーイ・ウィリアムソンII、
ロバート・ジュニア・ロックウッドなどの大御所、
ハウンド・ドッグ・テイラー、
フェントン・ロビンソン、
ジミー・ロジャース、
ジョン・リー・フッカー、
アール・フッカー、
ココ・テイラーなどなど、
まだまだお気に入りのブルースマンがいますが、
また折をみてご紹介します。
 
 
 
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ロバート・ジョンソンのこと
 
ひとくちにブルースといっても、
ダウンホームな(泥臭い)ブルースから、
都会的に洗練されたブルースまでジャンルは幅広く、
土地柄、年代などによってもスタイルが違う。
また、ブルースマンひとりひとりの個性もうんと光っていて、
とても奥が深いのです。
  
  
僕はギター弾きだから、ギター中心のことしか書けないですけど、
アコースティックギター1本でやるブルース、
ビッグバンドでやるブルース、
ロック的なバンドでやるブルースと、
大まかに3つくらいに分けましょうか。
  
  
アコギ1本のブルースは戦前ブルースだとか、
デルタブルース、カントリーブルースだとかいって、
こいつはかなりの泥臭さだ。
チャーリー・パットン、
サン・ハウス、
リロイ・カー、
ブラインド・レモン・ジェファーソンなどなど。
  
  
中でもロバート・ジョンソンは多くのバンドやギタリストにカバーされたり、
映画「クロスロード」などでも有名です。 
十字路で悪魔に魂を売ったなど、伝説や謎の多いブルースマン。
   
  
一人で弾いていると思えないギタープレイ、
親指でガッガガッガとリズムを刻み、
人差し指でコードを弾いたり、スライドを鳴らす。
主にノーマル・チューニング、
オープンE、オープンAのチューニングを弾き分けているけど、
半音下げチューニングにカポタストを使うからコピーしづらい。
でもでも古い音源のノイズとともに、
ジョンソンさんの甲高い歌声が当時のミシシッピの郷愁を誘う。
(行ったことはないけどね)
  
  
レコーディングのとき壁に向かって弾いていたらしい。
そのテクニックを他人に見られたくなかったから、という説もあれば、
確かギター雑誌に載っていたライ・クーダーの解説だったと思うけど、
彼は壁の反響を利用して倍音を得ようとしていた、
つまりロバート・ジョンソンはギターアンプの必要性を感じていたのだ、
あるいはギターの音色にオーバードライブをかけたかったのだって、
読んだことがある。
そういう耳で聴くとロバート・ジョンソンのギターって、
他の戦前ブルースより厚みがあるように思う。
義父になったジョンソンさんに
直接ギターの手ほどきを受けたロバート・Jr・ロックウッドが、
12弦ギターを好んで使ったのも、なんか意味があるようだ。
  
  
当時のブルースマンは路上で弾いたりしていたんだけど、
屋外でギターを弾いたり、大勢のオーディエンスのいる前だと、
音が逃げていくっていうか、
実際、必要以上の音量が欲しくなる。
今でこそストリートでやってる若者も、いろんな便利なアイテムがあるけど、
ストリートの元祖がブルースだ。
  
  
クリームのカバーで有名な「クロスロード・ブルース」、
ストーンズの「ラブ・イン・ヴェイン」、
「FREE WITH PYG」ではショーケンさんが歌っていますね。
ブルースセッションといったらコレ「スィート・ホーム・シカゴ」などなど、
ロバート・ジョンソンが音源として残した楽曲は、
1936年と1937年にレコーディングしたたったの29曲(42テイク)。
1938年、27歳の若さで死んだ。
死因は浮気相手の旦那に一服盛られてとも、
刺されて死んだともいわれているけど、
死亡届の死因欄には、「No Doctor」とのみ記載。
  
 

 

 
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クラプトン&ウィンウッド
 
この間の日曜日、映画「エリック・クラプトン&スティーヴ・ウィンウッド ライヴ・フロム・マディソン・スクエア・ガーデン」を観てきました。
同時上映されている、ジェフ・ベックの映画と、どちらを観ようか悩んだのですが、ジェフ・ベックはDVDを買うとして、やはりクラプトンを優先してしまいました。
  
  
いや〜、良かった。いい物、観させていただきました。
いきなり「HAD TO CRY TODAY」、「スーパー・ジャイアンツ」の1曲目です。
1969年にエリック・クラプトン、トラフィックのスティーヴ・ウインウッド、クラプトンと同じくクリームのジンジャー・ベイカー、そしてリック・グレッチという面々で結成されたスーパーバンド「ブラインド・フェイス」。
活動期間はわずか1年ですが、「スーパー・ジャイアンツ」という凄いアルバムを残しています。
  
  
とはいうものの、実は僕もこのアルバムは持っているけど、クラプトンの他のグループやソロになってからのアルバムほどはじっくり聴いていないんです。僕のツボであるクラプトンらしさ、というのが何とな〜く少ない感じがして、スコーピオンズと双璧をなす刺激的なジャケットの割には、ずっとCD棚の隅のほうで、何年も手を伸ばしていませんでした。
  
  
だけど、この映画を観てから(といっても、日・月・火と3日しか経っていませんが)、かなりウハウハと喜んで聴いています。
「PRESENCE OF THE LORD」、「CAN'T FIND MY WAY HOME」も素晴らしい。
  
  
それに、このライブではジミヘンの「Little Wing」と「Voodoo Child」が演奏されたんですけど、アレンジもすごくカッコ良かった。思わず立ち上がりそうになりましたが、ポツポツとまばらな観客の中で、おとなしく、それでいて心を躍らせながら酔いしれました。
スティーヴ。ウィンウッドが「ジョージア・オン・マイ・マインド」を歌ったのも良かった。
  
  
また聴きたいなと思ったら、ちゃんとDVDやCDも出ているんです。 
 
          
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I'll Play the Blues for You


ブルース・ロックがお気に入りで、そのまま自然にルーツ・ミュージックであるブルースにのめり込んだ高校3年生の秋。
ちょうどこの頃、堺市に引っ越してきたんだけど、うちの近所に有名な黒人音楽専門のレコード店があって、そこのお店でブルースの情報を入手していました。と、いうより、最初の頃は自分でレコードを選んだというよりも、店長に「これは聴いとかなあかん!」なんて薦められるままに買っていました。悔しいけど、ホントにいつもハズレがないんです。
  
  
「何か楽器やってるの?」
「ギ、ギターです…」
という店長とのファースト・コンタクトの後、僕がそのお店で最初に買った(薦められた)レコードは、アルバート・キングの「I'll Play the Blues for You 」とバディ・ガイの「I Left My Blues in San Francisco 」。
当時から「分からんジャンルはジャケ買い」という習慣があったのですが、薦められたレコードのジャケットにはさほどインパクトがなかった。なので、半信半疑のままレコードを購入したのですが、見事にツボにハマった。ブルースの何たるかを知らないロック好きの若造の一発目としては、この2枚は間違いなかったのです。
   
   
あとは熱病に浮かされたようにその店に通い、また店長に薦められるままブルースのレコードを買い求めました。クラプトンやレイボーンといった有名どころの白人ギタリストの名前を挙げて、ギターのカッコいいレコードを所望したり、洋楽のライナーノーツで目にしたことのあるブルースマンのレコードを手当たりしだいさがすうちに、やがてブルースのもつ泥臭さ、いわゆるダウンホームな音を求めるようになりました。
これはチーズ愛好家がウォッシュタイプに興味をもつのに似ているかもしれません。
  
  
僕が好きなバンドやギタリストがカバーしているブルースの原曲を聴くと、やっぱりこっちもいい!「そりゃカバーしたくなるわけだ」と実感したり、いろんなブルースギタリストのフレーズを自分でもコピーしていると、そのうち「手癖」っていうんでしょうか、そのギタリストのよく使う指使いとか、音階の使い方もなんとなく分かってくる。
 
 
ブルースギタリストって、例外もいるけど基本的にはあまり器用な人はいないんですよ。
だけど音源の中で「ワシはここやで〜!」とすごく主張している。ワン・アンド・オンリーのフレーズや音色で、気持ちのいいポイントは外さない。これぞ名人芸だと思いました。 
それはロックギタリストも同じだと思います。
そのギタリストならではのサウンド、フレーズ…そういった存在感に魅了される。もちろん、それはギタリストのみならず、ボーカルやその他のパートも同じこと。
  
  
耳障りのいい音楽だけでは物足りない。
そうはっきりと知らしめてくれた「ブルース」にハマって、23回目の秋がくる。
「ブルース」については、これからも記事にしていたいと思います。
 

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